オナ禁とは？効果やメリット・デメリット、コツや方法などについて解説

「1人で暇ですることもない時、ついペニスに手が伸びてなんとなくでオナニーしてる」という男性の方、結構多いんじゃないでしょうか。

また、「オナニーは健康に悪い」と漠然と信じている人もいるでしょう。そんな時、オナ禁という考えが頭によぎることもあるかと思います。

しかし、オナ禁について、何をすればオナ禁なのか？そもそも耐えられるのか？など、いろいろと知らない・わからないことも多いかと思います。

そこで、今回はオナ禁について詳しく紹介していきましょう。

オナ禁とは？

オナ禁とは、読んで字のごとく「オナニー禁止」の略です。

一般的なオナニーとは、男性ならばペニスをしごいて射精。女性ならばクリトリスや膣内などを刺激して絶頂することを指します。

もちろん、アナルや尿道などでイクやり方もオナニーとは呼びますが、人によるかと思いますので、今回の「オナニー」の定義は、さきほど挙げた一般的な概念に基づいて進めます。

海外でもNoFapと呼ばれるオナ禁チャレンジが存在

オナ禁は日本ではネットをしていればたまに目にするかもしれないワードですが、海外でもオナ禁の概念は存在します。

「NoFap」「NoPorn」と呼ばれる運動で、若者の間でブームになって広まり、同時に「ポルノ中毒」という概念も広まりました。

「ポルノ中毒」とは、ポルノを見ずにはいられないという状態のこと。これは、後ほど記載するある脳内物質と関係があると考えられています。

オナ禁には何か効果はあるの？無意味じゃないの？

さて、これだけオナ禁の話をしてきましたが、実際にオナ禁をすると何かいいことはあるのでしょうか？

あるいは、デメリットがあるのか、危険なことはないのか、そもそもやる意味自体あるのか、ネット上では特にあれこれ意見が飛び交っています。

中には、とにかくオナ禁をどれだけ続けられるかをレポートしている人もいますが、その効果が万人に当てはまるのかは分からないというのもあるでしょう。

オナ禁の俗説ついては曖昧なものが多い

「オナ禁するとフェロモンが出るからモテる」

「オナ禁するとニキビが治る」

「オナ禁すると薄毛が解消したりハゲなくなる」など、このような数々の俗説が出回っています。

しかし、根拠についてあいまいだったり、明示されていないことも多いです。

そもそもオナニーって、そんなにカラダに悪影響を及ぼすものなのでしょうか？

オナニーが健康に与える影響について

俗説がもしもすべて正しいのであれば、オナニーはすればするほどモテなくなり、ニキビだらけになり、薄毛・ハゲていき、太っていく……ということになってしまいます。

では、実際にオナ禁する前に、オナニーが身体へおよぼす影響について検証していきましょう。

オナニーは体に悪いと言われていたが医学的根拠はなし

「オナニーは体に悪い」。そんな説を聞いたことがあるでしょうか？

オナニーは体に悪いと言われ始めたのは、明治時代に海外の考えが日本に輸入されてきたためと言われています。

おそらくは、キリスト教における宗教的な考えが流入してきたことから伝わったのではないかと推測されます。

ですが、1970年代にようやく研究が進み、「オナニーは有害ではない」と教科書にも書かれるようになりました。

そうはいっても、まだまだ解明されていないことも多いようなので、「絶対に無害」とも言い切れないようです。

オナニーにはどんな効果があるのか

オナニーがしたいという働きは、テストステロンが高まった時によるもの。

オナニーを始めると、徐々にテストステロンが体内で増えていきます。射精時がピークで、その後は5分間かけてゆっくりと戻っていく形に（※1）。

実質、テストステロンを増やすことに繋がっていると言えなくもないようです。

参考※1：ヨミドクター｜射精は体にいい？

賢者タイムに関係しているのはプロラクチン

ちなみに、オナニー後などに虚無な気分に陥る賢者タイムというのがありますが、テストステロンが減っているから賢者タイムになっているわけではないようです。

賢者タイムに関わっているのはプロラクチンというホルモンで、これは射精前後の時に継続的に上昇をし続けていくようです（※2）。

参考※2：TENGAヘルスケア｜賢者タイムについて考えよう（前編）〜賢者タイムとは何なのか〜

プロラクチンは乳汁分泌ホルモンと呼ばれていて、主に女性の胸の発達や母乳の生成、妊娠の維持などの働きを持っています。また、出産直後の女性はプロラクチンの影響で、子どもを守るために男性に対して攻撃的になるようです。

つまりは、男性の体内に男性を嫌悪するホルモンが増えたら、何もかも嫌になる気持ちも分からなくはありません。

なお、まれに男性の中には射精が近くなってもプロラクチンが上昇しない体質の持ち主がいるそうで、その人は賢者タイムがないのだとか。

【賢者タイムについて詳しくチェック！】
男ならあるある？賢者タイムとは？意味や理由、短縮方法について紹介

テストステロンは筋トレに有効なホルモン、他にもメリットが

ではこのテストステロン、いったいどんな作用をもたらすホルモンなのか。

テストステロン自体は、人間の体の中で自然に分泌されていくステロイド・ホルモンです。

ステロイドというと、スポーツ選手などのドーピング問題などでいい印象はないかもしれませんが、あれは合成した薬剤であるため、副作用もいろいろとあります。

それに比べて、テストステロンは自然に体内でできていくものなので、体に悪いものではありません。

作用としては、ステロイドの名のとおり、血管や筋肉、骨を作るのに役立ちます。

もちろんそれだけではなく、糖尿病の予防や肥満防止、循環器病や動脈硬化をも防いでくれる、素晴らしいホルモンです。

また、精神面でも強く作用し、頭の回転を良くして決断力をもたらしたり、やる気や好奇心なども活発にする、いわゆる「男らしい」性格になるのを助けてくれます（※3）。

参考※3：Dクリニック東京｜テストステロンについて

他にもドーパミンやオキシトシンなど脳内物質いろいろ

また、オナニーするとテストステロンだけでなく、ドーパミンやオキシトシンなどの脳内物質も一緒に分泌されます。

ドーパミンは快楽物質とも呼ばれ、集中力アップ・多幸感をもたらす・ポジティブになるなどの幸せを感じさせる物質です。射精後にスッキリしてストレスが解消されるのはドーパミン分泌による効果です（※4）。

ただし、ドーパミンを求めて気持ちいいと感じることばかりし続けると依存症になりかねません。この記事の最初の方で言及した、「ポルノ中毒」も大本はおそらくドーパミンによる依存症のひとつだと考えられます。

そのため、ドーパミンを上手にコントロールして付き合うとことが、人生を幸せに過ごすコツと言えます。

オキシトシンは安らぎの物質とも言われ、安心感や多幸感をもたらします。

ペニスを触って絶頂した時になんとなく解放された気になるのは、オキシトシンが一因かもしれません。

参考※4：名古屋中央クリニック形成外科｜男性機能がアップして健康になるって本当？　射精をするメリット5つ

射精＝健康と言っても過言ではないかも

ここまで書いてきたことに基づくと、射精をすることはすなわち健康を維持する行為のように思えます。

オナニーをして射精することで一時的にテストステロンが増えて活発化するのなら、むしろどんどんやった方がいいのでは？という気がしてきます。

また、アメリカのとある男性を20年間追い続けた結果、射精をすればするほど軽いリスクの前立腺がんを予防することに繋がるという研究結果もあります（※5）。

さすがに重篤な悪性の前立腺がんを予防とまではいかなかったようですが、大病のきっかけを少しでも減らせるのであればメリットはあると思います。

参考※5：National Library of Medicine｜Ejaculation Frequency and Risk of Prostate Cancer: Updated Results with an Additional Decade of Follow-up

テクノブレイクは都市伝説？

射精が健康に良いとはいえ、セックスもオナニーもしすぎたら腹上死やテクノブレイクを起こすのではないかと心配されている方もいることでしょう。

実際のところ、オナニーのしすぎが「性ホルモンの過剰分泌」を引き起こす科学的な根拠はないようです（※6）。

参考※6：セイシル｜テクノブレイクってほんとにあるの？オナニーをやりすぎると死んじゃう？

そもそもテクノブレイクした人はオナニーのしすぎが原因で本当に死んでいるのか？ということについてまだ研究がなされていないのでわからないのです。

どちらかというと、「オナニーをして過剰に興奮したことにより血管が破裂」のように、直接的な死因ではなく間接的な死因であると考えられます。

オナ禁はむしろ危険？

結局のところ、これだけオナニーに恩恵があるのなら、オナ禁自体しない方がいいということでしょうか。

続いて、オナ禁することで得られる効果について検証していきます。

体臭改善や肌・睡眠の質向上や髭が薄くなるのは個人差

実際にオナ禁をしたことで健康になったという人の体験談を、ネット上でよく見ることがあります。

これについては、個人差があると考えられています。つまるところ、人によって適したオナニー頻度があるということです。

たくさんオナニーして健康になればよし、オナ禁して健康になれればそれもよし。どちらにせよ、今はまだ研究が進んでおらず分からないことも多いのです。

気になる人はいろいろ試してみて、自分にぴったり合う感覚を養ってみるのが良いかもしれません。

集中力アップやチントレに至ってはむしろ逆

おそらくこれも個人差の範囲なのかもしれませんが、集中力アップやペニスの増大を図る「チントレ」に関しては、逆にオナニーをした方がいいという説があります。

集中力アップに関してはこれまでに書いたとおり、オナニーをして「頭がリフレッシュされた状態になった時の方が集中できる」という話。

なまじオナ禁をしてムラムラが溜まっていると、逆に集中できないのではないでしょうか。

さらに、テストステロンはペニスの増大にも一役買ってくれるホルモンであるため、「オナ禁してもペニスは大きくならない」という説があります。

精子のサイクルを指標にオナ禁・オナニーがベスト

一般的に言われているオナ禁のメリットとしては、テストステロンの基礎分泌があがるという点でしょう。

ただし、オナ禁をする期間があまりに長いと、デメリットとしては男性不妊に陥る可能性があげられます。

精子は三日で新しいものと入れ替わりますし、新鮮な精神の方がよく動き、妊娠能力も高いと言います。オナ禁を長期間しすぎることは、精子をため込むことに他ならず、野菜や果物を調理もせずそのまま置きっぱなしにすることに似ています。

精子は長期間ため込まれ過ぎてしまうと、徐々に運動能力を損ない、ＤＮＡが傷ついた精子の割合が増えてしまうため、不妊などの原因につながると言われます（※7）。

参考※7：TENGAヘルスケア｜妊活中の男性は必見！「精子を増やす7ヵ条」

また、中年以降にオナニーをしなくなると、体が「精子を作る必要がないんだ」と思い、テストステロンの減少や老け込むことに繋がってしまうようです。

ならば、たくさん射精すればいいのかというわけでもないようで、射精しすぎることでテストステロンの減少に繋がってしまいます。

また、何度もオナニーするとだんだん刺激に鈍感になっていくため、もっと強い刺激をと求めているうちに、陰茎を強く握りしめたり、足ピンオナニーなどに繋がってしまったら本末転倒です。

強すぎる刺激でのオナニーに慣れてしまうと、遅漏や膣内射精障害などにつながる危険性もあります。

つまり、オナ禁もオナニーも、するならほどほどが一番ということですね。

脳からの指令でテストステロンはコントロールされている

そもそもの話として、テストステロンの分泌の総量は脳でコントロールされています（※8）。

そのため、テストステロンを増やそうとして過剰にサプリを飲んだり、射精をたくさんしたところで、テストステロンがいきなり増えるということは考えにくいです。

逆に、思春期の時期にものすごくムラムラして四六時中オナニーしたくなるのは、脳の成長がまだ未熟だからということでしょう。

テストステロンを増やしすぎた例というのはいまだに話にあがってこないようですが、もしもあるとしたら思春期の中学生のような状態を指すのかもしれませんね。

参考※8：大東製薬工業株式会社｜テストステロン分泌のコントロールについて

アメリカでは化学的去勢を義務付ける州も

テストステロンの負の側面として、短気になることや、性衝動を煽ってしまうことがあると考えられています。

そのため、アメリカのアラバマ州を始めとしたいくつかの地域は、小児性愛犯罪者に対して、化学的去勢を義務付けたとのことです。

やり方としては、テストステロンの生成を抑制する、女性の黄体ホルモン「プロゲステロン」を定期的に注射することだそう。

受刑者の中には実際に「人生が変わった」と報告している人もいるようですが、効果がどのくらいあるのかというところについてはデータはまだないようです。

オナ禁すべき時ってどんな時？

オナニーはとにかくした方がいいというのは分かりました。

では逆に、オナ禁をすべき時というのはあるのでしょうか？

オナニーして腹痛や頭痛が起きた

ひとつは、単純にオナニーをした後にお腹が痛くなったり、頭が痛くなったりした場合です。

この手の症状は結構抱えている人は多いようですが、一時的に血圧が変化したりなどの原因により起こるようです（※9）。

たまに程度ならそれほど心配もいりませんが、毎回終わると痛くなったり、あまりに痛みが酷いようなら泌尿器科などで診てもらう方が良いかと思われます。

参考※9：総合整体サロンブリス｜性交時頭痛（セックスやオナニーの時に頭が痛くなる）

射精後にペニスや陰嚢が痛い

射精した後にペニスや陰嚢に痛みが走った場合です。

オナニーのしすぎで痛みが出た場合や、前立腺炎などの病気が疑われます（※10）。

そのため、しばらくはオナニーを休んでみて、再開したときにまた痛みが出るようなら素直に病院に行きましょう。

参考※10：みうら泌尿器科クリニック｜慢性前立腺炎でお悩みの患者さんへ

オナ禁に効果的な日数・期間はどのくらいが理想？

オナ禁は多少はした方がいいにしろ、やりすぎると妊娠能力に問題が出ます。

では、オナ禁にちょうど良い日数とはどのくらいなのでしょうか？

3日・一週間・二週間・一か月、一番いい周期は？

ネット上では様々な周期でおすすめが出されていますが、どれもまちまちであるのは確かです。

いい周期というのは、精子が作られて入れ替わる期間である3日に一度のペースという説がひとつ。

もうひとつの説は、テストステロンの生成がピークにちょうど至る7日、つまり一週間に一度がちょうどいいと言われています（※11）。

自分の性欲と相談しつつ、定期的に発散するのがちょうどいいようですが、オナ禁の限度期間はどうやら一週間くらいのようです。

参考※11：TENGAヘルスケア｜オナ禁（禁欲）の真実　男性のオナ禁の良し悪しを解説

失敗しないためのオナ禁の仕方

では、いざオナ禁を……と思ったときですが、意識しだすと意外と失敗したり、なんとなく始めてなんとなくで失敗したりもします。

失敗しないためには、どんなことに気を付けるべきか、解説していきます。

エロ禁止！勃起も射精もセックスもなし

当たり前といえば当たり前ですが、オナニーをしたくなる気持ちを呼び起こすエロ動画やエロ画像などは閲覧禁止です。

オナ禁とはそもそも射精は当たり前ですが、勃起もさせないように極力図るものです。

不意に勃っちゃった、とかなら事故ですが、自分からエロ動画を見ておいてムラムラしてしまったなどはただの自業自得です。当然、セックスなんて問題外です。

運動をすることでイライラやストレスを減らす

オナ禁をしていて、もしイライラしたり、ストレスを感じるようなら代わりに運動をするのがおすすめです。

オナニーもいわば軽い運動ですから、同じ運動としてストレッチをしたり、筋肉を鍛える動きをすることで十分に代償行動になると言えるでしょう。

また、性欲を抑えた分、三大欲求と言われる食欲と睡眠欲にしわ寄せがくることもあり、普段より余計にお腹がすいたり、眠たくなったりもするかもしれません。

運動することで欲求の発散にも効きますので、なおさらおすすめです。

補助として亜鉛のサプリもよい

オナ禁時の補助として、亜鉛のサプリを摂取するのもありです。

生殖機能を助けるだけでなく、亜鉛は体の全体的な機能に影響します。

テストステロンを増やす働きがあるため、オナ禁をしてテストステロンの基礎分泌をあげている時の良い手助けになると考えられます（※12）。

ただし、飲み過ぎると内臓に異常をきたすこともありえますので、サプリは飲み過ぎに注意してくださいね。

参考※12：クリニックTEN 渋谷｜亜鉛を摂るとテストステロンが増える?-医師がお答えします

夢精してしまったり、汁遊びをしていて射精してしまったら

順調にオナ禁が進んできたと思ったら、夜に夢精してしまったり、イキそうでイかないところを維持し続ける「汁遊び」をしている最中に失敗して射精してしまった場合。

こんな時はオナ禁失敗かと落ち込みそうですが、夢精に関して言えば自分の意志で止められる現象ではない以上、完全に事故なので問題ありません。

ただし、汁遊びに関しては完全にオナ禁失敗です。

とはいえ、たかがオナ禁に一度失敗したくらいで、大幅にテストステロンが減少するというわけではありません。「失敗しちゃったな、まぁ次はやめとこう」くらいに思っておけば良いでしょう。

射精しないことが目的ならドライオーガズムはセーフ

「快感は得たいが射精はしたくない」という目的でオナ禁をするのなら、一応ドライオーガズムはセーフと言えるでしょう。

アナルや前立腺で絶頂するのは射精と関係ない以上、テストステロンに悪影響はないものかと思われます。

しかし、医学的根拠やデータが出ているわけではないので、そこまで我慢するくらいだったら開き直って普通に射精した方が良いと思います。

無理なく適度なオナ禁で健康維持しつつ快適な性欲ライフを！

オナニーもオナ禁も、しすぎなければどちらも決して悪いものではありません。

どちらも自然な生理的欲求にすぎず、何をするかの選択は結局自分次第なのです。

これからも健康を維持するために、性欲とうまく付き合っていくこと。

そのための手段としてのオナ禁を選ぶという選択肢もありということですね。