オナニーで頭痛が起きる？原因やタイミングは？男女別の違いも解説

オナニーやセックスをしていてズキズキと響く頭痛を覚えたことはないでしょうか。いきなりの体調不良はどんな症状でも不安なものですよね。

そこで今回は「オナニーやセックスをした際に起こる頭痛」について深掘りします。

なぜオナニーやセックスが原因で頭痛が起こるのか、男性と女性でどちらが頭痛を起こしやすいのかなどについて解説。

本来であれば性欲を楽しみながら解消したり、パートナーとの愛情を確かめ合ったりするための厚意が、頭痛のせいで億劫になってしまっては元も子もありません。

原因さえわかれば厄介な頭痛を避けることもできるはずなので、ぜひ参考にしてください。

オナニーしたら起きる頭痛ってあるの？

実は「オナニーやセックスといった性的な行為をしていたら頭痛が……」という現象は意外にありふれたものです。

誰しもが経験するものかと問われればそれはもちろん違いますが、ネットで少し調べてみればすぐに経験談を見つけることができます。

医学的にも「性行為に伴う頭痛」という分類で研究されており、純粋に性行為が原因の一次性頭痛と、疾患が陰に隠れている二次性頭痛が存在するようです（※1）。

ちなみにオナニーやセックスなどによる頭痛はどちらかといえば男性のほうがなりやすく、女性のほうがなりにくいと言われています。

これは性別によって性的な興奮の仕方が異なることに大きな理由がありますが、そういった部分も含めてこれから解説していきます。

参考※1：新宿ライフクリニック｜性交性頭痛｜性行為セックス中またはオルガズム時の頭痛

オナニーをしたときの頭痛タイプ

一般的な頭痛でも痛みの原因や痛み方には種類があります。

例えば、「脳の左右どちらかがズキズキと痛い」「おでこの内側が重くて鈍く痛む」「こめかみを圧迫されているように左右どちらも痛い」など挙げればきりがないもの。

ここからはオナニーやセックスをした際に感じる代表的な頭痛を3つ解説します。

一口に頭痛と言ってもその危険度は千差万別なので、頭痛がある方は自分がどのタイプなのかよく確認しましょう。

血圧が原因の頭痛や偏頭痛になることも多い

オナニーやセックスをしていると興奮に伴い心臓の鼓動が早くなり、汗をかき、血圧が上昇するものですが、これが頭痛の原因になる場合もあるようです。

特に男性の場合はペニスの勃起を維持するためにも、ある程度の血圧を保つ必要があり、これが頭痛に繋がってしまいます。

その点、女性は勃起を維持する必要がないので、比較的頭痛が起こりにくいです。

血圧が上昇すると神経伝達物質が分泌され、脳内の血管を刺激されます。

刺激された血管は広がって血流が良くなりますが、一方で血管が三叉神経を圧迫して炎症のような状態になるため、ズキズキとした頭痛が現れるようです。

メカニズムとしては偏頭痛に近く、心臓の鼓動に合わせて痛んだり、光や音に敏感になったりするケースもあるとのこと。

オナニーやセックスの際の頭痛の多くがこのメカニズムで発生していますが、普段から血圧の高い人は特になりやすいようです。

頭の鈍痛は高血圧のサインなので、血圧が下がる生活を意識的にすれば、ある程度の改善が望めるでしょう。

後頭部などに鈍痛や強烈な痛みがあるとき

オナニーやセックスの目的はオーガズムですが、このオーガズムによって頭痛が強くなる、あるいは突発的に起こることがあるようです。

これは一般的に男性に現れやすいと言われている症状。特に1日に3回4回と複数回オナニーすると症状が現れやすいようです。

このパターンの頭痛は「性交性頭痛」あるいは「性行為に伴う頭痛」と呼ばれ、医学的に研究がされている頭痛。

この頭痛は大きく分けて「オーガズム前頭痛」と「オーガズム時頭痛」の2つの大きく分けられます。

【オーガズム（オルガスムス）前頭痛】
性行為に関わらない偏頭痛持ちの方が性的な興奮によって痛みが増していき、オーガズムに合わせてより大きくなるタイプの頭痛。鈍い痛みが強くなる。

【オーガズム（オルガスムス）時頭痛】
オーガズムに合わせて突発的に発生する頭痛で、爆発型と例えられるほど一気に痛むのが特徴。医学会の論文で取り上げられるのはこちらのタイプの頭痛。

【原因として考えられるもの】
・オーガズムへ向けての血圧の変化・血管の拡張・三叉神経の圧迫
・セックス時の無理な姿勢による首への負担
・頭や首回りの筋肉が緊張することでの血行不良

ちなみにオーガズム前頭痛のほうが症状は軽い代わりに、オナニーやセックスの開始から終了まで、ずっと後頭部が鈍く痛む場合もあるようです。

また、一時的に強い頭痛が起こったとしても、大抵の場合は1時間もすれば回復すると言われています。

処方薬が効くこともあるので、気になるのであれば医療機関を受診するといいでしょう。

痛みが強い場合はすぐに病院へ！

性交性頭痛に限らず雷に打たれたように突然訪れる頭痛を雷鳴型頭痛と呼びます。

オーガズム時の雷鳴型頭痛の場合、持病がなく純粋にオーガズムが原因で引き起こされたのであれば「一次性雷鳴型頭痛」に分類され、こちらは命に関わる頭痛ではないとされています（※2）。

しかし、それ以外の頭痛である「二次性雷鳴型頭痛」の場合は命の危険があるとも。

二次性雷鳴型頭痛に分類される痛みは、くも膜下出血、脳卒中、脳出血のような脳の血管系に起きた異常が原因とされています。

強い痛みの他に異常な吐き気、手足の痺れ、呂律が回らないなどの異常があれば緊急搬送が必要になるでしょう（※3）。

二次性雷鳴型頭痛は性行為だけでなく、普通の運動時にも突然襲ってくることがあります。つまり、根本的に脳の血管が硬化していて切れやすかったり、慢性的に血圧が高かったりといった原因が性行為で引き起こされるです。

普段の食生活に気を付け、適度な運動をして、ストレスを溜めないことが一番の予防策になるでしょう。

参考※2：はしぐち脳神経クリニック｜一次性雷鳴頭痛

参考※3：頭痛外来 北見クリニック｜頭に雷が落ちた！雷鳴頭痛はすぐ脳外科へ

疲れ・ストレス・二日酔いで悪化することも

頭痛は三叉神経の刺激が大きな原因であり、疲労やストレスによる血圧の上昇、アルコールの摂取、ホルモンバランスの乱れなどでも引き起こされます。

また、女性の場合は生理によってホルモンバランスが乱れやすいため、性交性頭痛になるのは男性が多いとしても、決して女性も無関係ではありません。

頭痛が起きていないとしても「何だか体調が悪い」「頭が重い」といった感覚があるのなら、オナニーやセックスは控えて養生に努めるのがいいでしょう。

オナニーによる頭痛は自然に治ることが多い

オナニーやセックスによる頭痛は、放っておけば自然に治ることが多いです。

多くの場合は偏頭痛と同じメカニズムであり、性的な行為で頭痛を覚えたとしてもある程度安静にしていれば血圧が自然と平常値に戻り、それに伴って頭痛も収まります。

体を休めるのであれば、光刺激のない暗いところでリラックスして横になるのが一番でしょう。

また、常日頃から血圧に気を配っておけば、性交性頭痛を未然に防ぐことにも繋がります。

【翌日以降も続くようなら病院へ！】
頭痛が続くのは数分から3時間程度とも言われています。日を跨いで頭痛が続くようなら念のため脳外科の受診をおすすめします（※4）。

参考※4：総合整体サロンブリス｜性交時頭痛の特徴と原因

そもそも性行為はカラダに負担がかかる

そもそもオナニーやセックスというのはかなりの負担を肉体に強いる行為。

しかし、性的な快感を得られるため、意外に忘れがちです。

一説では全力で走ったくらいの体力を消耗するとも言われており、性的興奮による心拍数や血圧の上昇に加えて、性行為の運動量は相当なものです。

体調が悪いときに無理な運動はしないもの。結局のところ性行為も運動なので、負担にならないように楽しみましょう。

オナニーは頭痛以外でも吐き気や体調不良が起きることがある？

オナニー後は頭痛の他にも吐き気や鼻づまり、強烈なだるさを覚えて、それが継続してしまう場合があるようです。

「オーガズム後症候群」と呼ばれる症状で、鬱のような気分の下降などもみられるのも特徴のひとつ。

ただ、残念ながらセクシャルな内容に加えて特別命に関わる異常があるわけでもないとされているので、詳しい研究結果はまだ発表されていません。

しばらくはオナニーを控えて体の調子が元に戻るのを待ちましょう。

単純に血圧が上がったことで運動後の体調不良に似た症状が出て、それがなかなか抜けないときもあります。この場合は医療機関をきちんと受診しましょう。

カラダが資本！頭痛時のオナニーは禁物

オナニーやセックスによる頭痛は多くの場合、血圧が上がったことで引き起こされます。

また、人体に大きな影響がある頭痛は性的な行為は切っ掛けに過ぎず、病気が根本にある可能性も高いようです。

オナニーにしろセックスにしろ、結局のところは健康体で楽しむべきものなので、性的な行為をすると頭痛を覚える人はまずは私生活から見直してみてはいかがでしょうか。

ストレスを溜めず、食生活を正して、しっかりと睡眠をとることが肝心ですよ！